ショップ出店作家「TRUE &EVER」さんインタビュー
TRUE &EVERでは絵付けされたマグカップやフードボウルなどを扱っています。
プレゼント用として愛するペットの写真からオーダーすることも可能です。
今回のインタビューでは制作へのこだわりを中心にいろんな話を聞くことができました。
TRUE &EVERを興した経緯
どういった経緯で陶磁器の絵付けを始めたのでしょうか?
5、6年くらい前のことですが、会社で同僚が結婚した時に新郎新婦の絵をワイングラスに描いたものをプレゼントしたところ大変喜んでいただけました。
そのほかにも友人の飼っているワンちゃんが誕生日のときに、ワンちゃんの絵をマグカップに描いてプレゼントしたりしていました。
それから、そのときの外資系の職場を辞めてフリーでITの仕事をしていましたが、夜中の2時くらいまで仕事することも多くて、まいっていました。
そんな私を見たまわりからは、絵を描くことを仕事にすればと薦められて。それならメインの仕事にしてみようと決心しました。
温かみのあるワンちゃんの絵をお描きになられますが、どこかで絵の勉強をなさっていたのでしょうか?
ありがとうございます。絵付け教室には20年以上通っていますが、そこはマイセンやロイヤルコペンハーゲンのような、お花の絵をお皿に描くお教室でした。
動物の絵はほとんど独学です。
こちらに作品を置いている以外に、色々な活動をされているようですが、そのあたりをお聞かせください。
イベントなどで出店をし、絵具を使って似顔絵をお描きしています。その他、お絵かき教室や絵付けのワークショップも行っています。
ちなみにブランド名のTRUE &EVERというネーミングはどこからとられたのでしょうか?
自宅で2匹の柴犬を飼っているのでその名前からとりました。
愛犬のお名前の由来を教えて頂けますでしょうか
TRUEを飼い始めた当初、プログラマーをしていました。プログラミングでは、答えがあっていた場合(TRUE)はこの対応、違っていたら(FALSE)別の対応という書き方をします。私は優柔不断なところがあり、これでよかったのかな?と迷った時に、大丈夫、それが正しいよ!と言ってもらえたら良いな、と思ってTRUEと名付けました。
その後仔犬が生まれて、雰囲気の似た4文字の英単語を10個ほど用意して順番に呼んでみたところ、EVER、と呼んだ時に振り向いたのでEVERと決めました。
まねき豆柴について
こちらに置いてくださっている作品で、まねき豆柴というユニークな作品がありますよね。あれはどういうきっかけで作るようになったのでしょうか?
以前、原宿陶画舎さんというところで開催された招き猫デザイン選手権というイベントに参加しました。みなさんが思い思いの猫を描く中、私はふっと思いまして、うちのは招き豆芝豆柴ですって提出したところ、それが審査員特別賞をいただきまして。なんなら犬でもいいかって調子にのって作っちゃっています(笑)
でも犬と猫だと、けっこうフォルムが違いますよね?
はい、猫の形のものしかないので、それに描いています(笑)
それは気がつかなかったです。絵を入れることでずいぶんと雰囲気が変わりますね(笑)
犬との関わりについて
柴犬を二匹飼われていますが、やはり動物を描くうえで参考になったりするのでしょうか?
それもありますが、犬を飼っていると自然と犬友がたくさんできますね。そうすると友人のワンちゃんにモデルになってもらえるので助かっています。なにしろ色々な種類のワンちゃんがいますから。
ところでInstagramのアカウント名がノーシバドッグノーライフ(柴犬無しの人生は無い)なんですが、昔から犬のことは好きだったのでしょうか?
はい、好きでした。私は子どものころに祖父母の家に少しの間預けられていたのですが、そこには犬が3匹いました。
祖父母の家では会社を経営していたので、私は犬たちとお留守番をするわけですね。
当時、私は4~5才の子どもで、1才の黒いラブラドールと親友になりました。それがきっかけで犬全般が好きになったと思います。
幼少期の心細いときに、ずっと寄り添ってくれていたのですね。ご実家のほうでは飼われなかったのでしょうか?
母が、犬は死ぬと悲しいからということで実家では飼っていませんでした。ある時、断捨離をした帰り道にたまたま見に行ったブリーダーさんで出会いがあり、迎えることとなりました。犬種的に黒いラブラドールに憧れはあったのですが、大型犬なのでマンションだとさすがに難しくて、そういった経緯で豆柴になりました。
制作について
いわゆる既製品ではなく、受注生産されることが多いと思うのですが、自身の制作についての思いを語っていただけたらと思います。
うまく言えないのですが、プレゼントというのは『物』ではないと思っています。大切な人になにをあげようかな?なにをあげたら喜ぶのかな?と思う、その気持ちこそがプレゼントだと思っています。その部分を贈る側にも受け取る側にもうまく伝えることができたらな、と願って作っています。
それは素敵な考え方だと思います。それだけにお客様から感謝の意を伝えられることが多いのではないでしょうか?
そうですね。とあるイベントで、その場でブローチに似顔絵を描いていたのですが、大変気に入ってくださったお客様がいらして、お友達の分をたくさん頼んでくださったことがあり、嬉しかったです。
私事ではありますが、友人が長年飼っていた犬が亡くなりまして。その友人はいわゆるペットロスという状態で、毎日のように泣いているらしいのです。
例えばペットを失った方のオーダーや、そういった方へのオーダーなどは多いのでしょうか?
全体の比率からいうと多くはないですかね。どちらかというと母の日などの記念日に、母が飼っている犬をマグカップになどのご注文が多いです。
コロナ渦で直接、会うことが減ったために、そういった注文が多かったように思います。ペットを亡くした方の場合は陶板など、額に入れて飾れるものを希望される方が多いです。
そういえばかつて、お客様にペットの絵を描いてもらうワークショップをやっていたときの話です。愛犬を亡くされた方がお友達に誘われて参加して下さいました。
その方はワンちゃんが亡くなってからは、その子の写真をまともに見ることさえできなかったそうですが、絵を描いているうちに楽しかったことを思い出して『ひさしぶりにあの子といっぱい話をした気がする』とおっしゃってくださり、私も嬉しかったです。
私はペットを亡くした経験がまだないので、その方の悲しみの深さはなかなか想像できないのですが、ちゃんと愛犬の肖像に向き合うことで救われた部分もあったのではないかと思います。
本日はいろんな話が聞けてよかったです。どうもありがとうございました。
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TRUE & EVER
プレゼントを贈るのが苦手でいつも苦労していたのですが、趣味で始めた絵付けでオリジナルのものを作り出してから贈るのが楽しくなりました。
贈られる方も贈る方も幸せになれるお手伝いができたら良いな、と思っています。
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